2016年08月28日

WSPRのパワー比較

WSPRはQSOではありませんが、自分の電波がどのあたりまで飛んでいるかを知るうえで非常に便利なモードだということが分かりました。
しかも、非常に小さい電力で地球の裏側まで飛んで行ってくれているようです。
最近話題のJT65や、当局もよく飛びそうだということでだいぶ前にかじったPSK31、基本はCWだよね、ということで、これらはどの位の飛びの差があるのだろうと疑問に思ってサイト検索したら下記のサイトを見つけました。

Quelle:Dr.Carol F.Milazzo KP4MD
http://www.qsl.net/kp4md/wsprmodes.htm

ここのサイトで各モードの出力比較をしてくれています。
下の数値(このサイトから抜粋)を見てもらえれば一目瞭然ですが、WSPR 5Wで同等の受信レベルになるのがJT65が10W、PSK31で500W、CWで2KW、SSBだとなんと25KWと記載されています。
実態としてここまでの差があるのかどうかはわかりませんが、10MHzの1Wでウルグアイまで(アンテナは2.4mの超短縮ホイップ:おそらくアンテナゲインは-10dB以下)飛んでいますので、同じアンテナでCWでQSOしようとした場合、400W必要ということになってしまいます。
しかし、相手側がゲインのあるアンテナ使用していた場合は、さらにこれより小さいパワーでQSO可能でしょう。
コンディションで、WSPRでのSNRが10dB改善した状態であれば、机上では40Wでつながる計算になります。
アンテナが10dB改善されれば(フルサイズDPなど)、4WでもつながることになのでQRPでも南米やアフリカとQSO可能なタイミングもあるということになります。
いずれにせよ、QRPと当局の悲惨なアンテナでのDXの可能性は、JT65、頑張ってもPSK31かな?!という計算上の結論になってしまいそうです。
(現時点でのCWでの運用状況からすると大きく外れていないような感じも受けています)


WSPR -27dB 5W
JT65 -24 10
Olivia -17 50
PSK31 -7 500
CW -1 2000
RTTY +5 8000
SSB +10 25000



以下は、この2週間ほどのWSPR運用での主な成果です。
周波数、大陸での主なものを掲載してみました。
北米、オーストラリア、ニュージーランド、ロシアは
コンスタントにつながっています(周波数と時間によりますが)
特筆すべきは、10MHz 1W で南アフリカまで飛んでいることです。
また、ウルグアイ(18577Km)までも飛んでいます。
14MHz 0.5Wでは、ドイツ、フランス、ブルガリアなどにも飛んでいます。
0.2Wですが、28MHzではオーストラリアも飛んでいるようです。

 Date&Time Frequency SNR Power Call  GL Distance
 2016-08-27 13:12 18.106096 -24  2  RA3UDF   LO17bk 7155 
 2016-08-27 10:58 10.140196 -24  2 VK7TM   QE28vw 8548 
 2016-08-27 10:36 10.140235 -20  2  R9HAX   NO26  4657 
 2016-08-27 04:52 28.126097 -25  2  VK4FAW   QH23ud 5867  
 2016-08-26 15:44 10.140200 -27  1  ZS6BMN/P KG44cc 13509 
 2016-08-26 14:34 14.097106 -24  0.5 DK5HH   JO43jb 9078 
 2016-08-26 14:26  7.040099 -16  2 KK6RKY   CN80  8067  
 2016-08-25 11:52 10.140234 -24  1  CX2ABP   GF15wc 18577 
 2016-08-25 09:00  7.040137 -25  2  KD5DFL   EM31sh 10796 
 2016-08-25 08:48 28.126133 -22  0.2  VK4FP   QH30ip 6155 
 2016-08-25 06:46 18.106130 -25  0.5  VK3FFB   QF22pe 8184 
 2016-08-23 21:00  7.040122 -22  2  HS0ZKM   OK03gr 4599 
 2016-08-23 12:34 14.097130 -23  0.5  DK6UG   JN49cm 9414 
 2016-08-20 12:46 18.106186 -25  0.5  DF5FH   JO42um 9087 
 2016-08-20 12:26 18.106132 -25  0.5  F59706   JN07th 9894 
 2016-08-15 16:54 14.097133 -23  0.5  LZ1UBO   KN12wv 9134 
 2016-08-15 09:12 10.140203 -18  1  VK5FO   PF95wu 7756 
 2016-08-15 06:52 10.140217 -17  1  BD4OS   PM17bm 1582 





posted by ja6irk at 16:03| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-OnAir

2016年08月16日

6Band自作超短縮ホイップ

WSPRの試験運用を始めて暫くたちますが、ビーコン信号源として使用しているUltimate3Sは6Bandで送信が可能です。
これまで、4Bnadのアンテナを自作して暫く運用しましたが、6band運用が可能なようにアンテナも6Band対応に追加改造しました。
7/10/14/21/28/50MHzです。4Bandの超短縮ホイップアンテナに更にコイルを追加しチャレンジしてみました。
Ultimate3Sは7MHzでは2W強でるものの、50MHzでは70mWしか出ません。
この状態で本当に電波が飛ぶのか心配でしたが、暫く運用した結果は下記の通りです。
さすがに50MHzではどこからもレポートをいただけてませんが、28MHzは0.2WにもかかわらずVKからレポートをいただけました。
下記のレポートは、同じ時間帯で7/10/14/21/28MHzでのレポートをもらった情報です。
28MHz以外でも時間帯でDXからの多くのレポートをいただいています。

日時  周波数 SNR 出力 レポート 距離(Km)
2016-08-13 05:18 28 -11 0.2 JA5NVN 514 
 2016-08-13 05:18 28 -12 0.2 VK3KCX 8189 
 2016-08-13 05:16 21 +9  0.5 JA5NVN 514 
 2016-08-13 05:14 14 -9 0.5 JA5NVN 514 
 2016-08-13 05:12 10 -12 1  JA8INU 837 
 2016-08-13 05:10 7 -13 2  JA5NVN 514 
 2016-08-13 04:58 28 -25 0.2 VK2HJ  7856 
 2016-08-13 04:58 28 -4  0.2 VK3KCX 8189 
 2016-08-13 04:56 21 +7 0.5 JA5NVN 514 
 2016-08-13 04:54 14 -26 0.5 JG1TWP 24 
 2016-08-13 04:52 10 -11 1  JA8INU 837 
 2016-08-13 04:50 7  -9  2  JA5NVN 514 

この状態で暫く運用を行ったのですが、どうも21MHzよりも18MHzのほうが夜間に欧州あたりまで飛んでそうだという情報もいただき、この6Band超短縮ホイップをまたまた改造しました。
21MHzの代わりに18MHzに使えるようにしたのです。
14と18、18と21は周波数が近すぎてトラップコイルでのマルチバンド化は難しいと判断して18MHzをあきらめていたのですが、21より18のほうが飛びそうだとわかって、21をあきらめて18MHzに改造したというわけです。
季節が変わったら、また逆のことを考えてしまうかもしれませんが。
例によって、自作アンテナアナライザとディップメータ、SWR計で改造再調整しました。
これまでは、自作アナライザの画面を掲載しましたが、今回はSWR計で測定したバンド内SWRの変化をグラフにしてみました。

SWR7MHz.jpg

SWR10MHz.jpg

SWR14MHz.jpg

SWR18MHz.jpg

SWR28MHz.jpg

SWR50MHz.jpg

調整がほぼ終わったところで台風襲来の雨が降り始め、風も強くなってきたので今日はここまでといったところです。
自作マルチバンド(6Band)超短縮ホイップアンテナですが、現時点今日の雨で共振周波数が下側にづれているようでSWRが悪化しています。
雨がやんで乾いたら元に戻るかどうかを後日確認したいと思っています。
もし、もとに戻ったなら雨対策を考えないといけません。
(一応自己融着テープを巻いてはいるのですが....)

posted by ja6irk at 22:32| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2016年07月31日

4Band 自作ホイップ 7MHzでウルグアイ?!

IMG_0758.JPG

WSPRの運用を始めて約2週間になります。
送信側は自動的にバンドを切り替えてビーコン信号を送信してくれるのですが、アンテナもこれに追従する必要があり、とりあえずメーカー製マルチバンド短縮ホイップを購入して使用していましたが、このアンテナはHFは改造したとはいえ21MHzと10MHzのみしか対応できませんでした。
部屋の目の前にはこれまで使用していたワングチクリップ手動切り替えマルチバンド短縮アンテナが転がっており、ファイバ製の釣竿を使用していたので軽量でもあります。
難しいだろうと自作を諦めていたわけですが、メーカー製の構造と自作のアンテナアナライザでなんとかなるだろうと4バンド短縮ホイップにトライすることにしました。
4バンドとは、21/14/10/7MHzです。これができればWSPRのビーコン信号を4バンドで送信できます。
それで、出来上がったアンテナが写真のアンテナです。
100円ショップでコイルのボビンになりそうなPET製の化粧品入れを購入し、これに1mmのアルミ線を巻き、トラップ用のコンデンサには1.5D2Vの同軸を使用しました。

IMG_0751.JPG

IMG_0752.JPG

IMG_0753.JPG

IMG_0754.JPG

IMG_0756.JPG

使用した測定器は、コイルのインダクタンスと同軸のキャパシタンスを測定する秋月で売っているLCRメーター(DE−5000)、トラップの共振周波数を測る自作のディップメータ、それに自作のアンテナアナライザとSWRメータです。

IMG_0741.jpg

IMG_0746.jpg

IMG_0747.jpg

IMG_0749.jpg

IMG_0750.jpg

アンテナアナライザでは14MHZのSWRが下がっていないのですが、SWR計では一番小さな値になっています。
値そのものを云々するより、希望の周波数に共振できているかを見るのには便利な測定器となっています。
自作ですが、貴重な測定器の一つになりました。


これで、1週間ほど運用してみました。7,10MHzは多くの受信レポートをいただいてますが、この季節のコンディションが悪いのか、14/21MHzは少ないです。21MHzは昼間に南太平洋側が開けている時間があるようです。
代表的なWSPRレポートを下記に掲載します。
7MHZが2W、10MHZが1W、14,21MHZが0.5Wでの運用になっています。10MHZも結構飛んでいますね!


2016-07-30 08:02 10 -16 1 ZL1RS RF64vs 8632
2016-07-30 08:02 10 -26 1 BD4OS PM17bm 1582
2016-07-30 08:02 10 -16 1 ZL1RS2 RF64vs 8632
2016-07-30 08:02 10 -24 1 ZL2ABN RE78kv 9253
2016-07-30 08:00 7 -14 2 JA5NVN PM74ec 514
2016-07-30 07:56 21 -26 0.5 YC0MLC OI33kt 5776

2016-07-30 07:22 10 -19 1 JH6LAV PM53fp 874
2016-07-30 07:20 7 -2 2 JA5NVN PM74ec 514
2016-07-30 07:16 21 -24 0.5 YC0MLC OI33kt 5776
2016-07-30 07:14 14 -28 0.5 7L4IOU PM95wr 20

2016-07-29 13:40 7 -24 2 VK5EI PF95gd 7836

2016-07-29 13:00 7 -21 2 VK4ECW QG62ll 7156

2016-07-29 12:00 7 -25 2 KP4MD CM98iq 8301

7MHzでも結構飛んでいる時もあるようです。

さきほど7MHzでウルグアイ?まで飛んでいるのが確認されました。
2016-07-31 10:50 JA6IRK 7 -24 2 CX2ABP/D GF25hf 18643



posted by ja6irk at 19:35| Comment(2) | TrackBack(0) | QRP-HomeBrew

2016年07月23日

WSPR 運用状況

先週の連休にWSPRの運用を始めたことを報告しました。
10MHz帯で1Wと1mの超短縮ホイップでアフリカまで電波が届いていることも確認できました。
使用しているビーコン発生器であるULTIMATE3Sはマルチバンドで送信することができ、先週取り付けたアンテナは10MHzと21MHzに対応しているため、この2バンドでこの約1週間24時間運用してみました。
10分おきに、10MHzと21MHzの信号を自動的に送信し続けています。
それらの電波の伝搬状況は、WSPERNET.orgのサイトの地図上で確認ができるのですが、24時間常時見続けるわけにはいきません。
そこで、絶対どこかにログがあるはずだと調べたら簡単に見つかりました。
http://wsprnet.org/drupal/wsprnet/spotquery
ここに自分のコールサインを入れて検索したい期間(最大2週間)を入れると、自分の電波のすべての伝搬状況の記録が検索されます。
それ以前の記録は、Downloadで1か月ごとのファイルでダウンロードすることができるようですが、自分のデータだけではなく全世界すべての周波数のログのようでファイルサイズも大きくダウンロード後に自分の記録を検索して抽出する必要がありそうです(やっていません)。
さて、これらのログを見ると何がわかるのでしょうか?
ローパワーでプアなアンテナではありますが、時間ごとの電波伝搬のパスがわかるのです!
これを1年中、また太陽黒点周期で見ていればいつどこを狙ったDXが可能かということがわかります。
勿論、これらは経験的に理解されている事象であり、最近ではCQ誌やサイトで伝搬パスの予測が掲載されており参考にすることができますが、電波伝搬は日々、刻一刻変化しており、自分自身でその状況を確認できるというのは大きな収穫だと思っています。
自分自身で電波を出さずとも、WSPRNETのMap情報からローカルさんのビーコン波の伝搬状況からも十分推察することもできますが。

先週Rigを設置していきなり届いた南アフリカでの受信情報です。

 2016-07-18 15:10 JA6IRK 10.140217 -27 PM95uo ZS6KN KG44bj 13501

 2016-07-18 14:40 JA6IRK 10.140217 -22 PM95uo ZS6KN KG44bj 13501
 2016-07-18 14:30 JA6IRK 10.140225 -23 PM95uo ZS6KN KG44bj 13501 
 2016-07-18 14:20 JA6IRK 10.140215 -26 PM95uo ZS6KN KG44bj 13501 

弱いながらも翌日も受信されていました。日本時間の夜11時半〜12時ころに開けているようです。

 2016-07-19 15:00 JA6IRK 10.140217 -27 PM95uo ZS6KN KG44bj 13501

残念ながら、この一週間では当局のパワーとアンテナでの伝搬が確認されたのはこれだけでした。
しかし、デジタルの力とはいえ、1Wと1mのアンテナで13501Kmの遠隔地まで飛んで行っていることが確認できました。
それ以外の遠隔地はというとアメリカ南部のテキサスで10576Kmです。

 2016-07-19 11:20 JA6IRK 10.140203 -22 PM95uo KD6RF EM22la 10576 
 2016-07-19 11:10 JA6IRK 10.140205 -22 PM95uo KD6RF EM22la 10576 
 2016-07-19 09:50 JA6IRK 10.140210 -23 PM95uo KD6RF EM22la 10576

南太平洋のオーストラリア、ニュージーランドなどの8000Km級、北米アラスカ5000Km級は比較的頻繁に届いています。

21MHzのほうはどうかというとあまりコンディションは良くないようで,
国内でも殆どつながっていません。
昼間に、国内海外ともにつながる時間帯があるようです。

 2016-07-19 02:02  JA6IRK  21.096109  -20  PM95uo  VK7BO  QE38mo  8595
 2016-07-19 02:12  JA6IRK  21.096109  -19  PM95uo  VK7BO  QE38mo  8595

 2016-07-19 22:42  JA6IRK  21.096110  -16  PM95uo  VK7BO  QE38mo  8593
2016-07-19 22:52 JA6IRK 21.096107 -14 PM95uo VK7BO QE38mo 8595 
 2016-07-19 23:02 JA6IRK 21.096103 -11 PM95uo VK7BO QE38mo 8595 
 2016-07-19 23:12 JA6IRK 21.096105 -13 PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-19 23:22 JA6IRK 21.096107 -14 PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-19 23:32 JA6IRK 21.096107 -11 PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-19 23:42 JA6IRK 21.096108 -12 PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-19 23:52 JA6IRK 21.096107 -15 PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-20 00:02 JA6IRK 21.096108 -9  PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-20 00:32  JA6IRK  21.096109  -10  PM95uo  VK7BO  QE38mo  8595
 2016-07-20 00:42  JA6IRK  21.096126  -6   PM95uo  VK7BO  QE38mo  8595 
 2016-07-20 00:52 JA6IRK 21.096107 -8  PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-20 01:02  JA6IRK  21.096110  -12  PM95uo  VK7BO  QE38mo  8595
 2016-07-20 01:12  JA6IRK  21.096110  -11  PM95uo  VK7BO  QE38mo  8595
 2016-07-20 01:42 JA6IRK 21.096109 -12  PM95uo  VK7BO QE38mo  8595
 2016-07-20 01:52 JA6IRK 21.096107 -14 PM95uo VK7BO QE38mo 8595
 2016-07-20 02:02 JA6IRK 21.096109 -13 PM95uo VK7BO QE38mo 8593
 
 2016-07-20 03:52 JA6IRK 21.096089 -23 PM95uo ZL3TY RE57om 9253 
 2016-07-20 04:02 JA6IRK 21.096089 -24 PM95uo ZL3TY RE57om 9253 
 2016-07-20 04:12 JA6IRK 21.096090 -2  PM95uo ZL3TY RE57om 9253 
 2016-07-20 04:32 JA6IRK 21.096090 -26 PM95uo ZL3TY RE57om 9253 

僅か30分ほどの間にSNRは20dB以上変化しており、安定した時間はほんのちょっとといったコンディションのようです。

このように、周波数、時間帯、地域での自局からの電波伝搬状況が手に取るようにわかります。
季節とともに変化もしてゆくのでしょう! 非常に興味深いデータがとれそうですのでしばらく運用を続けたいと思っております。
posted by ja6irk at 11:51| Comment(6) | TrackBack(0) | QRP-OnAir

2016年07月18日

WSPR運用準備 アフリカまで飛んだ!

IMG_0725.jpg

 昔のコールサインであるJA6IRKの変更申請がやっとのことで通ったのは一昨日の記事で報告しました。
今回の目玉はWSPRという小電力でどこまで信号が届いているかというビーコン発生器であるULTIMATE3SというRigの保証認定を得たことです。
複数バンドでWSPRという信号を定期的に送信し、ネット上から世界のどこまで届いているかを世界地図で確認することができます。
 今日は、これを使用するためのアンテナの設置をしていました。
アンテナといっても18階建ての13階の小窓に設置するアンテナですので超小型のものです。
 これまでは、自作の短縮ホイップで運用していましたが、アンテナは自作というポリシーを裏切って今回はメーカー製を使用することにしました。
 理由は、自作ホイップではマルチバンド化が難しいと判断したからです。これまでは、コイルをワニ口でタッピングして手動でバンド切り替えをしていました。
 WSPR発生器は、自動的に設定した周波数を変更して送信しますので、マルチバンドに対応しているアンテナが必要になります。自作も不可能ではありませんが、おそらくいつになっても実際に送信電波が出ることはないだろうと判断しました。
 そこで購入したのはダイヤモンド製の HV5S というアンテナです。本当はコメットの UHV-6 というのが欲しかったのですが、現物がなく入荷もしばらくかかるということだったのでまあいいかといった感じで購入しました。

IMG_0715.jpg

IMG_0716.jpg
50MHz、21MHz、そして先端の7MHzを単独で調整が可能です。

 仕様は7/21/50/144/430MHzで使用できるもので、長さは僅か1.5m弱です。
説明書によれば、144/430MHzは無調整で、50MHz以下の周波数は低めに設定されているので、実際に使用する周波数で使用できるようにエレメント長を調整するように書いてあります。
親切なのは、調整用にエナメル線が添付されており、まずこれを使用して使用目的周波数で長さを調整(長いほうから切ってゆく)し、長さが決まったらその長さに正規のエレメントを切って使用することになっています。
 実際に、先日作ったアンテナアナライザを使用して調整してみました。残念ながら、自作アナライザは30MHzまでしか測定できませんので、50MHzはスペアナと自作リターンロスブリッジで測定しました。
144MHzと430MHzはおまけと思っており、実際に使用することもないだろうと測定しませんでした。

IMG_0719.jpg
スペアナとリターンロスブリッジで測定したこのアンテナの共振状況
まず、50MHzのエレメント長を調整し、実際にSWRを測定して、50MHzの低い方で最良になるようにしました。

IMG_0709.jpg
自作アンテナアナライザで測定した7MHz、21MHzあたりでの共振状況です。
2バンドで共振が確認できます。

IMG_0721.jpg
次の調整は21MHzです。いいあんばいに共振点が得られています。

IMG_0718.jpg
次は、7MHzです。これもいいあんばいです。

この状態で7MHzと21MHzを自動切り替えで運用してみたのですが、コンディションの影響もあるのでしょうが、21MHzで全くどこともつながらず、7MHzでもやっとのことでいくつかつながったという状態でした。
ローカルのOMさんからWSPRは10MHzが盛んだとお聞きして、昨日はアンテナ化を10MHz化を考えていました。

IMG_0726.jpg
結果として、7MHzを諦め、エレメントを短くして10MHzに共振できないか試してみました。
結果、7MHzの調整エレメント無しの状態で10.5MHzくらいで共振しており、結果として7MHzで50cmほどの調整エレメントが10MHzで3cmほどで共振させることができました。

IMG_0727.jpg
7MHzの10MHz化で21MHzへの影響も出ていました。
昨日調整した21MHzのエレメントより少し長めの調整長となりました。
よって、付属の調整エレメントのうち21MHz用と7MHz用は使用せず、付属の調整用エナメル線をそのまま使用しています。

WSPR10MHz20160718.jpg
このアンテナとULTIMATE3Sでの10MHz、21MHzでのビーコン運用での電波伝搬の状況です。
北米とニュージーランドで受信できていることが表示されています。
10MHzの出力は1W、21MHzは0.5Wです。21MHzはコンディションでどこにもつながっていないので地図のキャプチャはしませんでした。
今回のアンテナは7MHzで約1.5mですが、10MHz化したことにより約1mの超短縮ホイップとなってしまいました。
1Wで北米、ニュージーランドまで飛んでるからいいか!といった結果です。

IMG_0728.jpg

IMG_0729.jpg
見えにくいですが、マンションの小窓の手すりに取り付けたアンテナの状況です。
この状態でしばらく24時間運転してみたいと思っています。

伝搬状況は、WSPRNET.ORGで確認することができます。

このBLOGをほぼ書き終えた時に嬉しい速報をいただきました。なんと南アフリカまで電波が飛んで行っていたのです。10MHz、1W、1mの超短縮ホイップです。デジタルの力ではありますが、これだからQRPはやめられません。
WSPR10MHzAFRICA20160718.jpg






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2016年07月17日

変更申請

変更通知書20160708.jpg

今年は、梅雨明けが少し遅くなりそうで、むしむしする日が続いています。
そうした中で当局的には少し明るい話題が届きました。
そう、やっとのことで変更申請が許可され新しい免許状が送られてきたのです。
最初に開局したのは、約48年と半年前ですが、途中波を出さない時期が続きました。
京都には約27年住んでいましたが、子育ても落ち着いた頃の15年ほど前に3コールを取得し、自作とQRP OnAirを始めカムバックしました。JN3XBYです。
3コールを取った理由は、CWで/3を打つのが面倒だったからに他ありません。
この間もオリジナルの6コールは再免許の更新を続けていました。
3年前に東京へ転勤になり、アンテナ環境、住環境は決して良くないながらも、自作とOnAirを細々と続けてきたわけですが、いつまでいるかわからないことと、3つもコールを取るのは気が引けてしまい、/1で運用していました。
しかし、/1にするなら、3コールも6コールも同じだと思い始め、数十年放ってあった6コールの設備の変更申請を行い、これで運用始めることとしました。
それまでの設備は、真空管時代のRigですし、現有もしていませんでしたし。

思い立ったのは、今年に入ってからです。
最近のデジタル通信もすべて加えTSSに保証認定の申請を行ったのが2月の初めです。
TSSの対応については色々うわさも聞いていましたが、急ぐわけでもないしとのんびりと構えていました。
しかし、2か月経っても何の連絡もありません。5月には入りローカルのOMさんから指摘のコメントが来て変更しましたよ!ということであったので、メールにて認定の状況がどうなっているのか質問してみました。
そしたら、なんと速攻で返事がきました。
申請後早い時期に質問を郵送で送ったことになっているが返事がないので逆に待っていたという内容でした。
郵便物はそう多くはないので見逃すはずはないし、その時送ってもらった質問状をメールで送ってくれと頼みましたが、こちらは一切の返事がありませんでした。
いずれにせよ、5月時点での問い合わせで質問の中身はわかりましたので、翌日までに質問への回答、指摘内容の変更を行って回答しました。
ローカルのOMさんとはほぼ一週間遅れで修正を行ったわけですが、ローカルのOMさんは6月に入って免許状が送られてきたという情報を入手しました。
それでも我慢強く待っていたわけですが、なんの動きも感じないので、6月の末に再度メールにて状況の質問を送りました。
返事はありません。
翌週、再度状況の質問をしました。
返事はありません。
その翌週、再々度質問しました。
返事はありません。3回の質問を3週連続で実施したわけですが、何の反応もない中、突然免許状が九州総通から送られてきました。びっくりです。
写真の通り、九州総通の受理は6月21日となっています。
つまり、6月末にTSSに状況質問をさせてもらった時には、保証認定は終わり、申請はすでにTSSの手を離れていたわけです。
3回も質問していたわけですから、認定が終わって総通へ送ったの一言ぐらい言っていただけないのかと、とても残念に感じています。
総通の認許は7月8日になっていますので、2週間半で普通なんでしょう。
と言うことで、2月初めに申請して、免許状の到着まで6か月強の時間がかかりましたが無事変更申請が免許され、今後は6コール JA6IRK/1を中心に運用したいと思っております。
珍局ではありますが、聞こえておりましたらお相手宜しくお願いします。

免許状20160708.jpg

因みに今回変更した設備は、
IC-7100、KX3、FT-817、中華製2バンドハンディ、Ultimate3S、自作機2台です。
CWおよびデジタルモードでの運用になると思っています。

まだ申請しきれていないRigもあるので、再度変更申請をしたいと思っています。次は早いことを期待して。

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2016年06月18日

アンテナアナライザー

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今年は、BLOGへの書き込みもだいぶ少なくなってしまっています。
なんとなく忙しいというか、色々検討を始めて結論までたどり着かないというか、そうこうしているうちにもう半年近く経ってしまいました。
そうした中でまだ結論には至ってはいないのですが、3月ごろに作ったアンテナアナライザーを紹介します。

アンテナアナライザーはこれまでも何度か挑戦していたのですが、満足する性能が得られず完成までは至っていませんでした。
時間がたつにつれグラフィック液晶を使用した製品(高価)が出てくるなど、そちらへの興味もで出したりして、ここ暫くはなにも検討していませんでした。
http://blog.toshnet.com/article/34801969.html
http://blog.toshnet.com/article/35316688.html
http://blog.toshnet.com/article/36362283.html

性能に満足しなかったのはリアクタンス成分まで計測してやろうとの野望が精度が得られず挫折していたのですが、単純にリターンロス(SWR)のみの測定表示でも十分にアンテナの調整には役に立ちそうだということを
下記の製作で判明しました。
最初は、デジタルオシロに周波数スイープの表示をさせるように作ったのですが、グラフィック液晶に表示させるところまで作り上げたら意外と便利に使えるようになりました。
http://blog.toshnet.com/article/87416412.html

それ以降はそのまま止まっていたのですが、昨年あたりからArduinoをいじりはじめ、AVRマイコンでもカラーのグラフィック液晶が簡単に制御できることが分かり何か作ってやろうと思い始めました。
http://blog.toshnet.com/article/127464429.html

そこで試しに、Arduio AntennaAnalyzerで検索すると、色々見つかるではありませんか。
この数年の間に世界のOMさんが色々作られているのをみて、当局もさっそく作ってみることにしました。
特に刺激を受けたのは下記のサイトの資料です。
http://www.hamstack.com/hs_projects/k6bez_antenna_analyzer.pdf

この考え方ををベースに色々なバリエーションで作品が見つかりました。
手に入るカラーグラフィック液晶はドンピシャとはいかないので、当局なりに入手できた液晶をベースに作り上げました。
前置きが長くなりましたが、以降が製作したアンテナアナライザーです。

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まずはブレッドボードで液晶画面を作り、スイープ動作が確認できるところまでを検討しました。

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最近はブレッドボードで予備検討することが増えてきているのですが、その場合、回路図は書かずにいきなりパターン化することが多くなりました。
基板はブルーシートを使って転写し、エッチングです。

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結構きれいにエッチングできています。

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部品実装前

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スモールパーツの実装後

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キーパーツであるArduino(今回は中華製ArduinoNanoを使用)、中華製DDSの実装後

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カラーグラフィック液晶も搭載

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基板状態での動作確認

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7MHz短縮ホイップアンテナの共振が良く測定できています。

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50オームのダミーロードを接続したときのスイープ波形
SWR=1にはなっていませんが、1MHz〜30MHzまでの中での共振点をみるには十分です。

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150オームのダミーロードを接続したときのスイープ波形
ほぼ帯域内でSWR=3を表示しています。

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1MHz〜30MHzの全帯域で7MHzのホイップアンテナをスイープした時の波形です。
7MHz付近でディップが見つかります。しかし、この時のスイープのステップ周波数が粗いのでディップはありますが、SWRの値はよく表示されていません。ディップがSWRの最良点を捕まえていないからです。

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スイープの幅を6MHz〜8MHzの2MHzにした時のディップの様子です。
共振点は、7.03MHz、SWRは1.6と表示されています。

このアンテナアナライザーに使用した液晶はタッチパネル付きですので、種々の操作はタッチパネルで行えるようにしました。従って操作のためのメカニカルなボタンとかはなく、ケース加工も楽でした。

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ケーシングした時の裏面です。
電池には、18650というタイプのリチウムイオン電池を使用しました。3.7Vのものですが、昇圧回路を通して5Vにしています。これで約3時間の連続使用が可能です。
実は、この昇圧回路と充電回路は、スマホなど用に販売されているモバイルバッテリーそのものをバラシて使用しました。2000mAhクラスの一番小さい細長いケースのものを購入してバラしました。
中に入っているI/F基板で充電と5Vへの昇圧ができますので便利です。
電池使用のポータブル自作機器には最適ではないかと思っています。
ただし、リチウムイオン電池は危険な電池ですので真似をされる方は、自己責任でお願いします。


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画面のボタンが余っているのですが、バンド別の帯域を直接選んだり、とかのプログラムを追加しようと思って既に3か月が過ぎています。
またそのうちに追加しようと思っています。

プログラムなど詳細情報は記載しませんでしたが、もしご興味がある方がいらっしゃいましたら、コメントかメールでもいただければと思います。

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2016年04月23日

JP-60 組み立て

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あっと今に4月も後半になってしまいました。
自作もぼちぼちではありながらも、気になっていたことを色々やったりしてはいたのですが、BLOGへの掲載は長いことサボってしまいました。
と、言う訳ではないのですが、先週 JARL QRPの60周年記念キットの組み立てをやりましたのでその結果を掲載することにしました。
このキットは、DC方式受信機で、送信はDSB方式、周波数は21MHz、送信出力は1Wというものです。
既にキットの配布は行われており、組み立てた局もあるのではないかと思います。
当局は、完成基板の組み立て係りを仰せつかったのでお預かりしたキットの組み立てを実施しました。
既に、同じようにJK1LSEさんも組み立てスタートされています。

http://honda.way-nifty.com/pocky/2016/04/jp-60-1f6f.html

当局も一応完成できたので紹介させていただきます。

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基板、部品一式が入ったキットの全容です。
ケース頒布用のケースはこれから製作に入るようです。

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このキットはAFアンプと3端子レギュレータ以外は基本的にICを使用しない設計になっており、部品点数はそれなりに多いキットとなっています。
その意味で、組み立てに失敗しないためには部品の挿入ミスを防ぐことが一番のポイントかと思います。
このキットは組み立て手順的なものは無いのですが、CR類を中心にパーツリストがいくつかの番号で仕切られており、その番号に対応して部品が整理されて袋に入れられています。これは非常に組み立てミスをなくす工夫としてご苦労されたあとが伺えました。

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まず、抵抗類を挿入半田付けしてゆきます。自分が設計した基板では無いので、最初のうちは部品番号に相当する部品位置を基板上で探すのにちょっとだけ苦労しました。部品が埋まってくるとだんだん探すのが楽になってきます。

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コンデンサまでの組み立てが終わりました。ここまで2時間程度です。

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VXO基板を含めて、全ての基板上の部品の組み立てが終わりました。
ここまで5時間くらいでしたでしょうか。

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この後の基板の動作確認をどのようにするか悩みました。
と言うのは、組み立ては完成基板ということでキットのケーシングを含めた組み立てでは無いからです。
それに、まだ正規のケースは入手できる状況にありません。
とはいえ、動作を確認するためにはVRやスイッチ類と接続する必要があります。これらの部品は全て基板上には無く、ケース側に取り付けてリード線で配線するようになっています。
ファイナルのアイドリングや、AGC電圧、Sメーターのゼロ点調整、コイルの調整等をやるためには全ての部品を配線してTRXとして完成させないわけにはいけません。
そこで、手持ちのお菓子の空き缶で丁度良いのがあったので、これにそれぞれの部品の穴あけをして一旦完成品として組み立てることとしました。

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全て部品をお菓子の空き缶にケーシングして完成ささせた様子です。
リード線の長さは、正規のケースの配置を知らないので全て長めにしました。この基板を受け取られた局長さんが足らなくなっても困るので、手持ちのリード線で組み立ててみました。
長めなので、これで動作すれば正規配置で問題なることは無いだろうと想定しています。

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VXOの出力信号です。約1.2Vp-pの振幅が得られています。

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VXOの可変周波数範囲です。キットのマニュアルでは、VXO用のコイルに使用してあるトロイダルコイルの巻き数でいくつかの可変範囲を選べるようになっています。今回は、真中を選びました。
最低周波数は、21.186MHzとなっています。

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最高周波数は、21.234MHzとなっています。可変範囲は48KHzです。

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RITも付いており、ほぼセンターを21.220071MHzとした時です。

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RITのマイナス側が、21.9747MHz。

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RITのプラス側が、21.220360MHzとなっており、ほぼ±300Hzです。ちょっと狭い設計でしょうか?!

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送信出力波形です。50Ωのダミー抵抗を接続しています。
振幅値で22.8Vp-pですので約1.3W出ていることになります。

受信感度ですが、DC方式で心配しましたが、香港やイタリアなどのDXも良く聞こえていました。
免許はありませんの実QSOはできませんが、チャンスがあればDXQSOも可能なリグではないかと思います。

役割は完成基板の作成でしたが、何とか目的は達成できたかと思っています。
空き缶の穴あけを含め、総工数10時間程度の組み立て時間だったと思います。楽しまさせていただきました。
どのような形でお渡しするのかまだわかっていないのですが、せっかく動作しているのでキット事務局のほうにはこのままお送りしようかと考えています。

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2016年02月07日

GPSDO トラ技2月号追試

昨年末、新年明けて、色々実験製作してきたGPSDOを紹介させてもらいましたが、1月に発売されたトランジスタ技術2月号に掲載された、JA9TTT/1加藤さん製作のGPSDOを当局なりに追試しましたので報告したいと思います。

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製作したGPSDOが2段重ねになっていますが、上の方が今回製作したものです。下は、先月報告した(2)GPSDO Morion OCXO カウンタ方式になります。ケースのデザインは殆ど一緒にしました。
トラ技掲載の加藤さんのGPSDOにはマイコンは搭載されていませんが、当局は一昨年製作していたものをばらして流用しました。GPSモジュールからの時刻情報などのデータを読み込んで表示させようとの魂胆ですが、まだS/Wは完成していません。

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今回製作した本体の前景です。

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内部構造です。OCXOには5MHzのMTI製を使用しました。これは、SCカット(安定度が高いと言われている)のXTALが使用されており、ebayでも3000円しない価格で販売されています。HP製のGPSDOにも採用されているとの情報があって使ってみました。

5MHz出力ですので、このままでも良かったのですが、他の10MHzと合わせるために2逓倍回路を挿入しています。
逓倍回路は、「トロイダルコア活用百科」に掲載されているダイオード両波整流方式を採用しました。その後BPFとしてaitendoで販売されている10.7MHzのコイルを2つ使用したものを挿入して10MHzの正弦波を作っています。
この10MHzの信号を分配する分配回路は、記事掲載のものを使わさせて貰っています。当局は3分配としました。
10MHzの信号をPLLの比較信号として10KHzに分周する回路は、原型は74LS390が使用されていますが、当局はAVRマイコンATTiny2313のH/W分周回路を利用し、1個のICで作りました。(回路の簡素化です)

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周波数カウンタでのカウントの様子です。


30秒間測定の変動の様子です。これまでに作った他のGPSDOと比較してほぼ同じようになっています。

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MDAで測定した変動の分布です。σで1.53mHzと優秀です。中心周波数も61μHzのずれしかありません。
比較周波数10KHzのPLL方式ですので、OCXOが十分にエージングされていれば短時間で中心周波数に収束しています。

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出力信号の波形です。綺麗な正弦波になっています。無負荷ですので3.2Vp-pとなっていますが、50Ω負荷でも半分の1.6Vp-pが出力できています。


追試と言っても、最も重要なOCXOに違ったものを使用したり、分周器にマイコンを使用したりと一部カスタマイズしていますが、記事にも詳細に書かれているポイントをしっかり抑えればルビジウム信号現にも劣らない高精度のGPS基準の信号源が再現できることがわかりました。
測定器と基準になる信号源がないと、作ったものが本当に高精度で動作しているのか不安になると思いますが、ポイント抑えれば同様な性能が得られるのではないかと思います。
年末の記事で紹介したように、XTAL、OSC、TCXOと比較すれば非常に安定した信号が得られ、中心周波数もGPS基準で得られていますので、通常の用途では十分な基準信号源になるかと思います。

このGPSDOの使用上の最大のポイントは、マイコンを使用していませんのでGPSアンテナはしっかりとGPS衛星を捕まえるように設置することだと思います。
安価で高感度のGPSモジュールも一時期在庫切れになっていましたが、直近では在庫もあるようです。
アナログ放送がなくなり、簡単に基準信号を入手することが難しくなりましたが、この方式はこれに変わるものとして使用できると思います。

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2016年01月11日

GPSDO

今月号のトランジスタ技術でGPS電子工作という特集記事が掲載されています。
当局が、高精度病に罹って色々と大変お世話になっている加藤OM製作のGPSDOもかなりのページを割いて掲載されています。
製作記事のみならず、設計の考え方、部品の調達、参考価格、製作結果の性能の測定結果まで至れり尽くせりの記事ではなかったかと思っております。

当局も、1昨年の夏より色々苦悩の日々を過し、その年の年末にはその経過を振り返った年末の挨拶をさせていただきました。

http://blog.toshnet.com/article/109203991.html

昨年はMDAなる新しい評価装置も入手させていただき、XTALやTCXO、OCXO、ルビジウムなどの周波数安定度の比較を年末に纏めて掲載させていただきました。

http://blog.toshnet.com/article/170983229.html

GPSDOについては、まだあまり整理できていなかったので掲載しなかったのですが、トラ技に特集が組まれたこともあり、当局なりに製作したり、購入したボード等の状況を掲載したいと思います。

一昨年製作したGPSDOは上記URLの通りですが、これは信号源としてルビジウム発振器を使用したものです。
現時点の当局の基準信号源となっています。
これを自分で測定した状況が以下の写真です。

(1)GPSDO ルビジウム信号源(LPRO-101)

GPSDO LPRO-101 表.jpg
秋葉原で購入した中古計測器アダプタのケースを利用して作ったものです。
製作以来、殆ど電源OFFすることなく24時間で動いています。

GPSDO LPRO-101.jpg
自分の信号を周波数カウンタの基準信号として自分自身の周波数を測っています。


自分自身を基準にしていますが、ふらついています。とは言っても、この動画では僅か200μHzです。
測定誤差、基準信号であるルビジウムもふらついていますからこんなものでしょう。

GPSDO LPRO-101 MDA.jpg
MDAでの評価です。自分自身を測っていますが、周波数センターはぴったり合っていません。
と言っても、僅か21.9μHzの差です。
標準偏差も778μHzととても優秀だと思います。

(2)GPSDO Morion OCXO カウンタ方式

これは、OCXOの周波数誤差を周波数カウンタと同じようにカウントして、その後差分を少しずつOCXOを補正制御して周波数を合わせこむ方式です。
周波数カウントはマイコンでも良いのですが、どうも信用ならなくて同期式のカウンタでカウントするH/W方式としました。
と言っても、すべてをカウントするのではなく、最後の8bit分(約±70mHz)だけをカウントしてマイコンに取り込み誤差補正しました。
0.001Hzをカウントするのに1000秒かかり、周期はその倍になっています。
これができるのは、OCXOがダブルオーブンでこれくらいの時間は非常に安定していることで実現できるものです。
制御端子からの周波数可変範囲はもっと広いのですが、そんなに広く制御する必要はないし、制御電圧を作るマイコンのPWM出力が10bitと粗い為、可変範囲を狭くするように回路を組んで対応しました。

GPSDOカウンタ方式表.jpg
まだS/Wは未完ですが、GPSの時刻情報も取り込んで正確な時計としても使えるように表示しています。

GPSDOカウンタ方式裏.jpg

GPSDOカウンタ方式内部.jpg
高精度を実現するのにノイズ源となるスイッチング電源まで組み込んでどうかと思いましたが、電源とアンテナの接続だけで使えるので便利です。今のところノイズ影響はないのかな?と思っています。

GPSDOカウンタ方式.jpg


ルビジウムより動いていますが、これまでの評価では一番安定していると思っています。
周波数が飛び跳ねる現象も見られません。

GPSDOカウンタ方式 MDA.jpg
周波数センターも良く合っていますし、標準偏差も933μHzとルビジウム相当の結果が得られています。

GPSDOカウンタ方式オシロ.jpg
4分配器を入れていますが50Ω終端で約1.2Vの正弦波出力です。

(3)GPSDO Symmetricomボード

このボードは一昨年あたりから中古が出回り始めているようで、これらを使ったサイトはあまり見かけませんでした。
携帯基地局の基準信号源として有名なHPのZ3801などがありますが、これらのボードはそれらの第2世代機ではないかと推測しております。非常に小型になっていますし消費電力も下がっています。
メーカーサイトでは最新式は更に小型になっているのが見られます。
価格も安くはありませんがそれほど高いわけではなかったので、人柱と思いながら購入してみました。
6V動作となっており、アンテナをつなげば10MHzと1PPS信号が出てきます。
何せ情報が少なくて苦労しましたが、何とか動かせました。

Symmetricom 表.jpg
動作状態を示すLEDをつけようと穴を空けてます。基板から線を引き出す必要があります。

Symmetricom 裏.jpg
これは、手持ちの薄型ケースに入れましたので電源は外付けのACアダプタを使用しています。
RS-232Cの出力を持っており、内部の情報をターミナルソフトで読み出すこともできます。

Symmtericom 内部.jpg

Symmetricom.jpg


30秒の動画では約2mHz強の動きしかありませんが、長時間見ていると±5mHz程度は動いているのが観測できます。
サイト情報によればCDMAの基地局の周波数精度は、5×10~8だそうなので、これで十分だと言うことになります。(正しい情報かは?です)

Symmetricom MDA.jpg
標準偏差は1.8mHzなのでそれほど悪くありませんが、中心が鋭くとがっていますので、中心周波数にいる時間が短いと言うことになります。

自分で作ったものより、中古とは言え業務用で使用されているものの方が信頼できるだろうと思ったのですが、これより性能の良いものを見てしまうと若干物足らなくなってしまいます。
普通はこれで十分な基準信号源となりえますからね!中古OCXO 2個分で10~9台の信号源が手に入ります。
これで不満足なのが高精度病たる所以なのでしょう(笑)
このボードには、昨年末に結果としてたどり着いただけで、最初に知っていればこれで終わったのかもしれませんが。


これ以外にも、位相差方式や、PICで作られた海外のカウンタ方式なども検討中なのですが、まだまだ中途半端でご紹介には至りません。
加藤OMも記事で参考にされていたG3RUH局のPLL方式も作ったことがありましたが、安定度は2桁ほど悪かったと記憶しています(当局の作り方が悪かったのでしょう)。
今回、加藤OMは±0.001ppmを実現されていますので、当局もやってみたいと思います。

基準信号は一つあればいいのではないかと思われるかもしれませんが、やり始めるとなかなか奥が深くのめり込んでしまっています。
これ以上の精度を得ようとするとセシウム信号源等と言うことになるかと思いますが、非常に高価で手が出ません。よって、これ以上の性能を測る手段がありませんので、高精度病もこれくらいで完治になろうかと感じ始めてはいます。
アラン分散やら位相ノイズやらも測ってみたいとは思うのですが.......




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